気密測定

先日気密測定を行いました。

この大きな機械で窓1箇所から室内の空気を外へ強力送風で排出します。

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その際、測定する窓をしっかり養生して、他の窓や玄関ドアはしっかりと閉めておきます。

他には給気口・キッチンの換気扇・トイレやお風呂にある換気扇を塞ぎます。

測定は気密測定器の送風機を回して室内の空気を外に排出し(減圧法)それにより住宅の内外で生じた圧力差を計算することで数値が分かります。

 

結果はC値0.95でした。

建築途中に測るほうが良い数値が出るそうなのでその時なら0.8以下の数値が出るのではないかなと思いました。

ちなみにこのC値とは・・・どれくらい家にすき間があるのかを示した数値です。
1平方メートルあたりに存在する
すき間の面積を示す数値といわれています。

C値が低ければ低いほどすき間が少ない家=高気密な家になるということです。

 

C値1.0の建物は家全体でハガキ1枚分に相当する面積分、家に隙間が存在するということになるそうです。

国の定めた次世代省エネルギー基準のC値では東京エリアの場合5.0で東北や北海道は2.0です。

一般的にはC値の基準は、2.0以下が望ましいとされ、理想的には、1.0を下回ることと言われています。

 

C値が良い(高気密)と何が良いのか?

1.断熱性能が上がる

高気密住宅は隙間から外気が侵入することが少ないので、冷暖房のエネルギーロスが最小限で済むため、電気代の削減にもなります。

2.すごしやすい

隙間が少ないと外からの熱気や冷気に影響をうけることがなくなり、家中どこでも温度ムラのない快適な室内環境を実現できます。

3.結露やカビが発生しにくい環境になる

冬の時期、気密性の低い家は壁や屋根等の隙間から冷たい空気が侵入します。その際、外と室内の温度差によって壁の中で結露が発生し、やがてカビが発生します。そしてカビを餌にダニが繁殖します。高気密住宅は隙間から冬の冷たい空気が侵入を防ぐことにより壁の中で結露が発生しづらくなり、カビやダニの発生を抑えることができます。

家が長持ちすることに繋がります。

4.換気性能が高まる

現在、法律によって「24時間計画換気」が義務付けられており、給気口と排気口を計画的に設置して空気の流れをコントロールする必要があります。しかし気密性が低い家は隙間から空気が出入りするため、計画通りの換気ができません。高気密住宅は隙間が少ないため設計通りの換気を実現できます。これにより常に綺麗な空気を取り入れることが出来ます。

5.外気の汚染部室の侵入を防ぐ

花粉や黄砂やPM2.5等は粒子が細かいため、窓を閉め切っていても家中の隙間から家の中に侵入します。

高気密住宅の場合は隙間が少ないのでこのような汚染物質が入りづらくなっています。

計画通りの換気により、窓を開ける必要が無いので窓から入ってくる心配もありません。

 

もっと良い数値が出るように頑張っていきたいと思います。